3M LIBOR
 3月末に金融市場を揺さぶったLIBOR-OISスプレッド由来のLIBOR上昇だが、ここに来て一服している。

LIBOR-OISと21世紀のクラウディング・アウト : 金利とセンチメントから資産価格を考えるブログ

米国の指標金利LIBORの上昇が止まらない。3月に利上げがあり、6月にも利上げが控えていると思われるため右肩上がりなのは当たり前だが、それ以上のペースでLIBORが上昇している。利上げならせいぜい3ヶ月以内で25bp程度のペースだが、12月利上げ後から3ヶ月LIBORはすでに50


 LIBOR-OISスプレッドについては上の4/8の記事に詳しい。この記事では「世の中にあるドルが消滅したわけではない」ため「短期金利上昇が長く続くとも思わない」と断言したが、4月に入って以来LIBORは見事に横ばいに変わった。OISは利上げが刻々と近づいている中で単調な右肩上がりであるので、LIBOR-OISは反転下落したということになる。
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 最新のLIBOR-OISスプレッドはWSJ Daily shotがアップデートしている。4月に60bpに迫っていたスプレッドが50bp近辺まで反落している。もちろん、これまでの上昇幅に比べてたかが知れているし、LIBORが再び上昇を始める日も当然やってくるが、とりあえず不健全な上昇は一段落したわけだ。つまり他の要因はともかく、短期的にドル資金の引締まりに由来するリスクオフの可能性は軽減しつつあるということだ。

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