金利とセンチメントから資産価格を考えるブログ

毎朝更新の予定。主に日米金利、ドル円、先進国株インデックスについて。視点は経済指標、地政学、センチメント、需給、テクニカルなどもろもろ。@shenmacro

カテゴリ:レポート記事 > 新興国

 香港株が年初から香港上場の中国企業H株を中心に爆上げしている。H株指数は年初来19連騰。本ブログでは年初の展望で「新興国の中では利上げ耐性が強い中国を選好。上海株のパフォーマンスはいまいちだったがこちらは未だに割高であり、同じ企業群が上場している香港株指数を選好」と名指していた。ただ、「利上げ耐性がある」とは書いていたものの、「利上げ期待で暴騰する」とまでは予想できなかった。

 チャイナショックの時に政府の命令を受けてブルーチップを買支えた「国家隊」は売りに回っており、代わりにファンドや海外勢が高値を追っている。2016年年末に米国の金利上昇で金融株を始めとするバリューセクターが火を噴いてトリプル高になったのと同じ構図である。
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 年末にかけてイランの複数の都市でインフレや高失業率を原因とする大規模な騒乱が発生しており、警察を含む10人以上の死者と数百人の逮捕者を出している。イランの大規模デモは2009年のアフマディネジャド前大統領の下の開票不正疑惑への抗議デモ以来である。
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 南アフリカ与党のANC(アフリカ民族会議)の党首選は激しい接戦の末、副大統領のラマポーザ氏がズマ大統領の元妻を破って当選した。これでズマ路線が長続きしないことが決定し、ZARは続伸して対ドルで半年ぶりの高値をつけた。年初来で見ても高値圏に来ている。ANCがインドとの癒着などで批判に晒される大統領を庇ってくれなくなったため、FTなどは数週間の間のズマ大統領の解任をすら示唆している。
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南ア・ランド、半年ぶり高値 ズマ路線の転換期待で

外国為替市場で南アフリカの通貨ランドが急上昇している。円とドルの両通貨に対し、およそ半年ぶりのランド高水準だ。「反ズマ大統領路線」を掲げる候補が与党党首選を制し、市場では南アの経済・財政での改革期待

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 11月末のS&Pによる南アのジャンク級への格下げの後、ZARは上昇が続いている(下がZAR高)。ムーディーズの同時格下げによるインデックス落ちを回避できた後、与党ANC(アフリカ民族会議)の党首選が次のテーマとなっている。
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 南アフリカは一大イベントであった24日の格付け会社の見直しを無事に通過した。元より2社が一斉に格下げしたら世界債券インデックスから排除されるため世界中のインデックスファンドから100億ドルが引き上げられると見られていたが、2社同時は流石になくインデックスに残留、というのがコンセンサスであり、コンセンサス通りの結果となったがZARは上下に大きく振れた。続きを読む

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 ズマ大統領の下で南アフリカが迷走を続けている。3月に市場の信認が厚いゴーダン財務相を解任したことが記憶に新しい。最近では与党党首に元妻を当てて強権を強化しようとしたり、マッキンゼーをも巻き込んだインド富豪のグプタ家との癒着で話題になっている。8月には不信任決議で与党からも多数の造反者が出て、一時は退陣も期待されていたがかろうじて不信任は免れている。
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Saudi Arabia's McKinsey reshuffle

Saudi Arabians woke up over the weekend to a once-in-a-decade cabinet reshuffle. It may come as a surprise to many Saudis that the origin of this reshuffle-and indeed the Kingdom's new economic direction-finds its impetus in a report by the global management consulting firm McKinsey & Company.

McKinsey scores as Saudis call in consultants for economy reboot

Dubai: At the entrance to the usually quiet Al Khozama Center in the heart of Riyadh, a new security checkpoint has been installed. A guard stops visitors to ask, "which ministry are you with?" Inside, the lobby is full of Saudis in traditional dress and expatriates in suits and ties, working on laptops and holding impromptu strategy meetings on large leather sofas.

 
 サウジアラビアが何やら忙しく動き出したと思えば、元々はマッキンゼーを始めとする海外コンサルティング会社のレポートに、ビン・サルマン王子が飛びついたのが始まりのようだ。2014年以降の原油急落で焦り出したサウジアラビア政府が生き残りを賭けてコンサルティング・ファームに支払っているフィーは2016年時点で年間13億ドルまで増えている。

 アラムコの上場により手に入れた財源で失業率を引き下げ、民間企業の役割拡大、また石油以外からの収入の増加を目指す。"Saudi Arabia’s Vision 2030"の一つ一つ取ってみるとそれぞれ悪い話ではないが、コンサルにありがちな風呂敷を広げただけの感もあり、悪く言えば机上の空論だ。本気で脱原油した大国になるには教育に力を入れ、地道に工業化を進める以外に道はない。工業化はだるいし資本を食うため、金融やハイテクといった飛び道具を頼る風潮がサウジアラビアに限らずあるが、それで長期にわたって上手く行った試しがない。

 全ての国にはそれぞれの伝統、文化、環境の違いがあり、それを無視して「海外のイケてるアイデアをそっくり取り入れる」ことだけをやっていると、いつか矛盾が噴出する可能性がある。中でも、最もやってはならないのは、内側で敵を作るような大改革、大手術をしている間に対外的に好戦的となり、外でも敵を作ることだ。特段保守的でもない王族の粛清、カタールとの断交騒ぎ、さらにイエメン内戦への介入を改革と同時に行う必要があったのか。この危うさは、昔の宗主国のオスマン帝国を思い出させる。続きを読む

 中東最大の専制独裁国家サウジアラビアから斜め上のニュースが続いている。カタールとの断交に続き、アラビアのバフェットと呼ばれ、シティグループの大株主であり、アラビアマネーの象徴だったアルワリード王子が、先日設立されたビン・サルマン王太子がトップを務める反汚職委員会によって拘束された。

Billionaire Saudi Prince Alwaleed Bin Talal arrested in corruption crackdown: Local reports

Saudi Prince Prince Alwaleed Bin Talal, a prominent member of the county's royal family and a wealthy investor, was arrested on Saturday in connection with a wide-ranging anti-corruption initiative, according to local reports. Saudi Arabia's King Salman removed a host of prominent officials in a sweeping crackdown on Saturday, in which dozens of princes and former ministers were detained.

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 インドのトリプル安が止まらない。先進国が全面的にリスクオンな中、インドが一人不調である。デフレを見込んだ投機が終了して以来、海外資金が目に見えてインドから引き上げられている。続きを読む

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