金利とセンチメントから資産価格を考えるブログ

毎朝更新の予定。主に日米金利、ドル円、先進国株インデックスについて。視点は経済指標、地政学、センチメント、需給、テクニカルなどもろもろ。@shenmacro

カテゴリ:レポート記事 > 先進国

 イタリアの総選挙から2ヶ月間の組閣交渉を経て、結局極左の五つ星運動と極右の同盟(旧・北部同盟)が連立することになった。選挙結果そのものは前回の記事に詳しい。当時から五つ星運動と同盟を排除した中道中心の組閣は不可能であり、下手したら再選挙と書いていたが、それでも可能性が低いとしていた極左極右連合が爆誕してしまった。
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CPI家賃
 なんとなく、住宅からガソリンから野菜まで何もかも値上がりしているのに、新聞を読むと「日本当局は2%インフレを目指しているがいつまで経っても行きそうにない」という記事ばかりなのに違和感を持っている人は多いはずだ。そのねじれの一角を日経新聞が一枚のわかりやすいチャートで示している

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 米国の指標金利LIBORの上昇が止まらない。3月に利上げがあり、6月にも利上げが控えていると思われるため右肩上がりなのは当たり前だが、それ以上のペースでLIBORが上昇している。利上げならせいぜい3ヶ月以内で25bp程度のペースだが、12月利上げ後から3ヶ月LIBORはすでに50bp以上も上昇している。米国内外でLIBORを参照する債務が8兆ドル(デリバティブを入れると200兆)ある中で、米国の金融政策と無関係に金利が引き締まっているわけである。
LIBOR
2015年以降の3ヶ月LIBOR。水色の線が1年4回利上げ(100bp)に当たる傾き。

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 注目されていたイタリア総選挙では、過半数を獲得した党がないHang Parliamentの中、左右ともに中道が支持を失い、左右ともに急進派が支持を集めた結果となった。選挙前は「ベルルスコーニがまとめた中道右派連合」への贔屓がすごかったが、蓋を開けてみるとベルルスコーニ直系の中道右派フォルツァ・イタリアは中道左派民主党とともに落ちぶれた組に入っている。急進左翼の五つ星運動と急進右翼の同盟(前・北部同盟)を合わせると50%近い票を集め、双方を排除した組閣は限りなく不可能となった。これはEU懐疑派への支持が半数に達したことをも意味する。党別の得票率では五つ星の圧勝。「右」を合わせたら37%となるが、過半数からは遠く、どこかと連立するのでもなければ意味のない数字である。しかもその中では同盟がフォルツァに4%の差をつけて最大勢力となっている。
Chart
result figures
最終的な結果。
 どうせ宙ぶらりんでベルルスコーニ主導の大連立と楽観していた市場に対して本ブログは中道右派の中で同盟優勢となるリスクシナリオを提示していた。そしてその上で「ギリシャ危機の時と違ってこれはイタリア国内の問題でしかないし、フランス大統領選の時とも違って反EUは争点になっていないので、リスクオフのきっかけになった場合も揺さぶられるべきではないだろう」まで予想を立てていた。続きを読む

    フランス、ドイツとノーイベントが続いた後、4日に迫ったイタリア総選挙は欧州選挙ラッシュの大トリとなる。2017年の流れで言うとポピュリズムはルペンを頂点に出落ちが続き、中道左派が辛く中道右派が最も伸びている。イタリアもまた、レンツィ・ジェンティローニと続いた中道左派の現政権が危うくなっている。
italy poll続きを読む

 世界中が警戒した米国CPIが強めな数字となり、一方米国の小売売上高が予想よりも弱かったことから、急にスタグフレーションという言葉が飛び交い始めた。筆者に言わせるとたまたま同じタイミングで二つの数字が発表されたからにすぎないわけだが、ついこの間までデフレを心配していた市場参加者が一転してスタグフレーションを心配するようになるとは驚きである。なお念のためだが、米国のCPIは予想より強かったというだけで数字そのものは安定推移している。
US CPI

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 2018年2月に米株がクラッシュした理由として「米国の金利上昇」が挙げられている。しかし、米国の金融政策は今年になって急に引締め方向に転換したわけではない。サブプライムショックの経験からすると、金融政策の引締めの行きすぎ(現実のインフレ以上に利上げが激しい)で株がクラッシュしているなら、同時に金利カーブはフラットニングするはずだ。いわば「市場はFedよりも低インフレを正しく見通しており、Fedは失敗した」説である。ところが、今回クラッシュは金利カーブのスティープニングを伴っているという意味で珍しい。
US 2y 10y 続きを読む

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